昨日の新聞記事
昨日(6/23)の中日新聞 朝刊28面のエコポイントの記事にはビックリした。
記事を書いた記者はいったい何を調べてこの記事を書いたのだろう。
少し紹介したいと思います。
「あの時は本当にがっかりした」。金沢市に住む五十代の男性会社員は上棟まで進んだ自宅を前につぶやいた。建築士に「エコポイントはあきらめた方がいい」と言われた時のことだ。
定年が迫り、新築を決意した。お金に余裕はあまりない。少しでも負担を減らしたいと、行政の補助制度を調べるうち、「住宅エコポイント」の新聞記事が目についた。
「足しになる」と期待し、設計を頼んだ同市の安藤設計事務所に相談した。だが、三十万円相当のポイントを得るため、基準を満たそうとすると「概算で六十万~百万円は余計にかかる」との答えだった。
そんなはずはない
足立建築は長期優良住宅が出てきて以来、全棟「長期優良住宅」でお客様の住まいを建てている。当然、温熱環境の等級はエコポイントでも必要とされる「等級4」だが、その為に掛かる費用が60万~100万円も掛かったことはない。基本的に等級4を満たすだけなら30万円あれば十分だと思う。
給湯器は省エネ性能の高いヒートポンプ式、窓も断熱性能の高いペアガラス。「標準的な対策はした」(男性)つもりだったが、「割に合わない」とあきらめた。
そもそもの基準が違う
各メーカーが単層ガラスを廃番にしようとしている今、ペアガラスは標準仕様ではなく最低基準なのではないだろうか。足立建築はLow-Eガラスを標準としており、単なるペアガラスはここ数年使ったことがない。
「ポイントをもらうには、車庫のコンクリートの下にも断熱材を施さなくてはならない。ここにコストを掛ける意味があると思いますか?」
勘違いじゃないですか?
2009年4月より省エネ基準の緩和措置により土間などは断熱材が省略出来るようになった。この建築士はこのことを知らないのでしょうか?
正直、この建築士に頼んだ施主がかわいそうになってくる。
そもそも、住宅版エコポイントを出した「国交省の意図」を分かっているのだろうか。
業界全体が、「長期優良住宅を建てられる技術レベル、知識」を持っていれば
住宅エコポイントなど必要ない。(エコポイントは長期優良住宅基準のうちの一分野にしか過ぎない)
あくまで、先に制度化されたのは「長期優良住宅」です。
長期優良住宅に対応できる業者が少なすぎるため、止むを得ずワンランクレベルを落として出した政策が住宅エコポイントだということは、想像に難くありません。
住宅の環境性能は、単に建材だけで決まるものではない。夏の暑さを防ぐには、日差しが直接入らないよう、ひさしや開閉式のルーバー(羽板)を設置するのも効果大。伝統的なよしずをかけたり、つる植物で覆ったりする手もある。もちろん風通しも重要だ。
だが、住宅エコポイントの基準を見る限り、高い新建材を使わせることばかりに目が向けられている印象はぬぐえない。
たしかに、現在の省エネ基準が一方向に偏ったものであることは否定しません。
しかし、環境問題に今まで無関心だった業者も、エコポイントによって確実に温熱環境について考え始めています。
そして、エコポイントを使用すると伝統工法や自然素材が使用出来ないわけでもありません。
要は、造り手次第だということです。
現在、足立建築では「自立循環型住宅」や「LCCM(ライフサイクルカーボンマイナス)住宅」と言われる住宅の研究を進めています。「自然の力(太陽や風の力)をできるだけ利活用して1次消費エネルギー量を減らそう(自立循環型住宅)」、「家を建ててから、住み、解体してリサイクルされるまでの全体で二酸化炭素排出量をマイナスにしよう(LCCM住宅)」ということを考えているわけです。
どうでしょうか。あまりにも次元が違うと思いませんか?
しかし、本気になって取り組めば、足立建築のような地場の小さな工務店でも十分やれることなのです。この記事に出てくるような方たちは、はっきり言って甘えすぎでは?
世界基準で見れば、日本の温熱環境の水準はまだまだ低いです。
建てる側も、住む側も、もう少し地球全体の環境問題とからめて住宅の性能というものを考えるべきではないでしょうか?
最後に、全棟を長期優良住宅で建てている私から言わせてもらうと、次世代省エネ基準はコスト面・快適性から見てもお客様にとって確実に得です。初期費用だけで判断せずに、ライフサイクルコストと照らし合わせて判断していただきたいと思います。
記事を書いた記者はいったい何を調べてこの記事を書いたのだろう。
少し紹介したいと思います。
「あの時は本当にがっかりした」。金沢市に住む五十代の男性会社員は上棟まで進んだ自宅を前につぶやいた。建築士に「エコポイントはあきらめた方がいい」と言われた時のことだ。
定年が迫り、新築を決意した。お金に余裕はあまりない。少しでも負担を減らしたいと、行政の補助制度を調べるうち、「住宅エコポイント」の新聞記事が目についた。
「足しになる」と期待し、設計を頼んだ同市の安藤設計事務所に相談した。だが、三十万円相当のポイントを得るため、基準を満たそうとすると「概算で六十万~百万円は余計にかかる」との答えだった。
そんなはずはない
足立建築は長期優良住宅が出てきて以来、全棟「長期優良住宅」でお客様の住まいを建てている。当然、温熱環境の等級はエコポイントでも必要とされる「等級4」だが、その為に掛かる費用が60万~100万円も掛かったことはない。基本的に等級4を満たすだけなら30万円あれば十分だと思う。
給湯器は省エネ性能の高いヒートポンプ式、窓も断熱性能の高いペアガラス。「標準的な対策はした」(男性)つもりだったが、「割に合わない」とあきらめた。
そもそもの基準が違う
各メーカーが単層ガラスを廃番にしようとしている今、ペアガラスは標準仕様ではなく最低基準なのではないだろうか。足立建築はLow-Eガラスを標準としており、単なるペアガラスはここ数年使ったことがない。
「ポイントをもらうには、車庫のコンクリートの下にも断熱材を施さなくてはならない。ここにコストを掛ける意味があると思いますか?」
勘違いじゃないですか?
2009年4月より省エネ基準の緩和措置により土間などは断熱材が省略出来るようになった。この建築士はこのことを知らないのでしょうか?
正直、この建築士に頼んだ施主がかわいそうになってくる。
そもそも、住宅版エコポイントを出した「国交省の意図」を分かっているのだろうか。
業界全体が、「長期優良住宅を建てられる技術レベル、知識」を持っていれば
住宅エコポイントなど必要ない。(エコポイントは長期優良住宅基準のうちの一分野にしか過ぎない)
あくまで、先に制度化されたのは「長期優良住宅」です。
長期優良住宅に対応できる業者が少なすぎるため、止むを得ずワンランクレベルを落として出した政策が住宅エコポイントだということは、想像に難くありません。
住宅の環境性能は、単に建材だけで決まるものではない。夏の暑さを防ぐには、日差しが直接入らないよう、ひさしや開閉式のルーバー(羽板)を設置するのも効果大。伝統的なよしずをかけたり、つる植物で覆ったりする手もある。もちろん風通しも重要だ。
だが、住宅エコポイントの基準を見る限り、高い新建材を使わせることばかりに目が向けられている印象はぬぐえない。
たしかに、現在の省エネ基準が一方向に偏ったものであることは否定しません。
しかし、環境問題に今まで無関心だった業者も、エコポイントによって確実に温熱環境について考え始めています。
そして、エコポイントを使用すると伝統工法や自然素材が使用出来ないわけでもありません。
要は、造り手次第だということです。
現在、足立建築では「自立循環型住宅」や「LCCM(ライフサイクルカーボンマイナス)住宅」と言われる住宅の研究を進めています。「自然の力(太陽や風の力)をできるだけ利活用して1次消費エネルギー量を減らそう(自立循環型住宅)」、「家を建ててから、住み、解体してリサイクルされるまでの全体で二酸化炭素排出量をマイナスにしよう(LCCM住宅)」ということを考えているわけです。
どうでしょうか。あまりにも次元が違うと思いませんか?
しかし、本気になって取り組めば、足立建築のような地場の小さな工務店でも十分やれることなのです。この記事に出てくるような方たちは、はっきり言って甘えすぎでは?
世界基準で見れば、日本の温熱環境の水準はまだまだ低いです。
建てる側も、住む側も、もう少し地球全体の環境問題とからめて住宅の性能というものを考えるべきではないでしょうか?
最後に、全棟を長期優良住宅で建てている私から言わせてもらうと、次世代省エネ基準はコスト面・快適性から見てもお客様にとって確実に得です。初期費用だけで判断せずに、ライフサイクルコストと照らし合わせて判断していただきたいと思います。
「タイヨウノイエ」上棟二日目
「タイヨウノイエ」上棟二日目無事終了。
心配した雨もあら不思議、
仕事中は止む、休憩時間は降る、餅を撒く時は止む。
やはり日頃の行いが良いせいでしょうか・・・・・
ともあれ一安心。
お施主様・そして大工さんも二日間ありがとうございました。
今後もよろしくお願いします。
全棟省エネラベル宣言します。
今年4月に国交省から、2020年までに住宅省エネ基準を義務化にすると発表がありました。
義務化に関しては賛否両論ありますが、
足立建築としては義務化に賛同し、その第一ステップとして、
今後当社で建築させていただく住まいには、全棟「住宅省エネラベル」を導入することと致します。
住宅省エネラベルとは?
断熱性能に加えて、暖冷房、給湯、照明設備など様々な設備機器の性能まで評価し、
一定の基準(トップランナー基準)をクリアした住宅にラベルを表示できる制度で、
2009年4月よりスタートしています。
今年より、年間150戸以上建てている大手メーカーには、
この制度に基づいた、省エネ達成率の報告が義務づけられていて、
「省エネ基準義務化」となれば、
僕たち一般の工務店にも報告の義務が発生すると予想されます。
省エネラベル認定住宅は、当然一般の基準で建たれた住宅より、
総合的に省エネ性能に優れていることになり、建築予定の皆様には住宅を建てる時に、
省エネ住宅を施工できる業者を選ぶ参考基準として活用できます。
足立建築は去年のうちに静岡県内では初めての省エネラベル認定住宅を建てており、
業界で先駆けて、エコハウスの普及を促進してまいりましたが、
全棟導入は、しておりませんでした。
ただ先日、足立建築で省エネラベル認定住宅を建たれたお客様から
「電気代が半分になった」との喜びのお言葉をいただき、
省エネラベル住宅はお客様にとって確実に為になると確信し、全棟導入を決定いたしました。
今後も足立建築は、資産価値を次世代に繋げる住まいを造り続けます。
ウソだらけの業界
昨日、建築業界のある機関の知人と久しぶりに電話した時に、
とても悲しい話を聞いた。
その知人が業者向けに、エコポイントの説明会で説明をしている時に業者から出た言葉。
「エコポイントを使って30万円補助金を貰うなら、
自分はお客様に30万円値引きする。」
家の性能を上げ、環境そして住まい手の為に支援する制度に対して、
同業者が吐く言葉とは思えない発言だ。
たしかに僕自身も、新築に対してのエコポイントは意味がないものだと考えてはいるが、
それは長期優良住宅の100万円補助と比較しての話だ。
エコポイントの基準である次世代省エネ基準(温熱等級4)またはトップランナー基準(温熱等級4 + 省エネ設備)で施工された住まいは、あきらかに建築基準法基準の断熱性能とは違う。
実際に当社にてトップランナー基準で建たれたお客様に聞くと、電気設備器機も建物の広さも以前の3倍以上になったにも関わらず、「新築前に住んでいた住まいに比べて電気代が半分になった。」と伺った。当然CO2排出量も大幅に軽減される。
そんなありがたい制度を「書類が増えるから、」「申請方法がややこしいから、」「仕様が分からないから、」など手前勝手な理由を正当な理由に言い換え、お客様に間違った情報を伝える業者は、もはや「知らないから許される」というレベルの問題ではないと思う。
阪神大震災で1万人近い人が亡くなったという事実。
耐震偽装事件以降、次々と発覚している手抜き工事。
減らすどころかどんどん増えているCO2排出量。
その事実を元に改正している
昨今の建築関連の法律は、本当に中小業者いじめの法律ですか?
住まい手の為にならない法律だと思いますか?
僕自身はそうは思わないし、むしろ逆だと思っています。
あらためて最近感じることは、現在の建築業界の進歩を止めているのは国でも建て主でもなく、僕たち建築業者だということです。
足立建築は1日も早く、
「エコポイントを使って30万円補助金を貰うなら、
自分はお客様に30万円値引きする。」
などと悲しい言葉を吐く業者を減らし、
現在の法改正の基準となっている住宅性能表示制度が全国で標準化していくよう、
これからも普及活動を行っていくことを皆様にお約束します。
とても悲しい話を聞いた。
その知人が業者向けに、エコポイントの説明会で説明をしている時に業者から出た言葉。
「エコポイントを使って30万円補助金を貰うなら、
自分はお客様に30万円値引きする。」
家の性能を上げ、環境そして住まい手の為に支援する制度に対して、
同業者が吐く言葉とは思えない発言だ。
たしかに僕自身も、新築に対してのエコポイントは意味がないものだと考えてはいるが、
それは長期優良住宅の100万円補助と比較しての話だ。
エコポイントの基準である次世代省エネ基準(温熱等級4)またはトップランナー基準(温熱等級4 + 省エネ設備)で施工された住まいは、あきらかに建築基準法基準の断熱性能とは違う。
実際に当社にてトップランナー基準で建たれたお客様に聞くと、電気設備器機も建物の広さも以前の3倍以上になったにも関わらず、「新築前に住んでいた住まいに比べて電気代が半分になった。」と伺った。当然CO2排出量も大幅に軽減される。
そんなありがたい制度を「書類が増えるから、」「申請方法がややこしいから、」「仕様が分からないから、」など手前勝手な理由を正当な理由に言い換え、お客様に間違った情報を伝える業者は、もはや「知らないから許される」というレベルの問題ではないと思う。
阪神大震災で1万人近い人が亡くなったという事実。
耐震偽装事件以降、次々と発覚している手抜き工事。
減らすどころかどんどん増えているCO2排出量。
その事実を元に改正している
昨今の建築関連の法律は、本当に中小業者いじめの法律ですか?
住まい手の為にならない法律だと思いますか?
僕自身はそうは思わないし、むしろ逆だと思っています。
あらためて最近感じることは、現在の建築業界の進歩を止めているのは国でも建て主でもなく、僕たち建築業者だということです。
足立建築は1日も早く、
「エコポイントを使って30万円補助金を貰うなら、
自分はお客様に30万円値引きする。」
などと悲しい言葉を吐く業者を減らし、
現在の法改正の基準となっている住宅性能表示制度が全国で標準化していくよう、
これからも普及活動を行っていくことを皆様にお約束します。
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